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現 代の世界は「力による支配」に満ちあふれている。そこでは、弱者への思いやりや正義への希求が削ぎ落とされているかのよう だ。戦争がもたらす悲劇の大きさを、私たちは歴史から学んできたはずである。特に日本は、戦後の平和を礎に経済発展を遂 げ、 豊かな社会を築き上げた。それにもかかわらず、昨今の緊迫する世界情勢に同調するかのように、いま 再び「より強い国の実現」 を掲げ始めている。
こ のような状況下で、アートは何をなし得るのか。まずは表現者である私自身が諦めずに社会へ目を向け、鑑賞者が主体的に介 入で きる作品を目指した。
会 場では、振り子の原理を用いたインスタレーションを展開する。空間をランダムに揺れ動く、7個 の石と5個 のBluetoothス ピーカー。スピーカーからは、トランプ大統領、プーチン大統領、ゼレンスキー大統領、ネタニヤフ首相、ペゼス キャン 大統領らの国連演説が、互いの正当性を主張し合うように響き渡る。その喧騒の一方で、石はただ沈黙を保ちながら揺れ 続ける。対立を続ける現代世界の縮図を、ここにシミュレーションする。

世界はどちらに振れるのか
(h 230×w 100 ×d 400cm)
ボタニカアートスペース「静岡」
2026


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