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<コメント>
2018年の北朝鮮の核実験と大陸間弾道弾の発射を受け、東北と中国地方に迎撃ミサイルの配備が検討されている。非核化の姿勢が示さ れても、引き続き警戒が必要なのは当然だが、その効果と代償については全く予想がつかない。それ以外にも護衛艦の空母化計画、東シナ 海での潜水艦による米軍・フィリピン軍との共同訓練の実施等、軍備の拡張が続く。
そのような状況を受けて、ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」のミサイル「SM-3」を模した1/3スケールのバルーンを制 作した。ミサイルの周辺には小型の砲弾が飛び交う様を、あるいはミサイルが空気を切って飛ぶ様子をアルミの断片により表現した。アル ミの断片は磁性を帯びており、すべては北に向けて方位を取る。バルーンのミサイルの方向もそれに合わせて決定されている。それは今後 の日本が同じ方向に向かい、それに抗うような言葉や行動は押し込められてしまうひとつの可能性を示唆している。平和憲法改正の動き、 集団行動やメディア報道への規制など不安な要素は尽きない。かつての戦禍を迎えてしまった時代の空気に近いものを感じはしまいか。

北に向かう

h 250×w200 ×d300cm
Aluminum Filme ,magnetize wire etc.
[アートギャラリーボタニカ ]
2018


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